大正末期から昭和初期頃にかけて市松人形の興隆期に優れた傑作が存在していました。郷陽や光龍斉、東玉や永徳斎など高名な作家作品ではありませんが作風と技術力では甲乙つけがたい作品群です。銘が無かったり、あったとしても広く知られている作品ではありませんが写実的であり活き活きとして今にも語りかけて来そうな表情には圧倒されます。本作品は無銘ですが昭和初期の作品です。系列や師匠など詳しいことは判明しませんでした。お顔が現代的なところが特徴で優れた面相により大変豊かな表情をしています。元々の着物は無く当方オリジナルの手縫いの麻の葉の着物を着せました。大きさは52Cm15号で経年経過の割には目立った汚れやニュウはありません。市松人形の本「緑青」に二番目の写真が掲載されました。 本作品は昭和初期の作であり永い時間を経過しており新品ではありません。左手の小指に製作時の胡粉の残留があります。ご入札の方は充分ご承知ください。気になられる方は入札をお控えくださるか又はご落札後に修復できる人形師の先生をご紹介いたしますのでご相談ください。スタンドは付属しません。掲載の「緑青」を同梱します。